高速デジタル信号出力・計測でデジタルパターンの一部をプログラム的に変更して使用する方法

更新しました Jan 28, 2022

環境

ハードウェア

  • PXIe-6570
  • PXIe-6571

ドライバ

  • NI-Digital Pattern Driver

PXIe-657xのハードウェアとDigital Pattern Editorを使用したデジタルパターンの作成と出力はこちらの記事の手順で設定・実施する事ができます。実際のテストではデジタルパターンファイルで定義したデジタル信号の一部をプログラム的に変更し、高速デジタル信号出力・計測を自動化する事があります。ここではLabVIEWを使用する事でDigital Pattern Editorで作成したデジタルパターン信号の一部をプログラム的に変更し、信号出力・計測を自動化する手順を確認します。

この手順を確認するために必要なソフトウェアは下記の物となります。
  • LabVIEW
  • Digital Pattern Editor

こちらの記事の手順でPXIe-657xに接続した端子台上の配線やDigital Pattern Editorの設定を用意します。LabVIEWにおいてプログラム的に一部のデジタル信号を置き換えるにはあらかじめDigital Pattern EditorにてSource Waveform.tdmsファイルを作成する必要があります。Digital Pattern Editor上でSource Waveform.tdmsファイルからの出力が行えることを確認した後、LabVIEWにおいて、Source Waveform.tdmsによって指定されている部分の信号をプログラム的に書き換え、出力・計測を行います。

ここではこちらの記事の設定のようにDUTPin1とDUTPin7, DUTPin2とDUTPin8が接続されている状態の回路を使用します。


 

Digital Pattern EditorでSource Waveform.tdmsを使用して信号を出力する

下記の手順でSource Waveform.tdmsを作成します。ここではDUTPin1とDUTPin2からの出力をSource Waveform.tdmsでバイナリ形式で指定します。また、パターンファイルについて、Sourceの機能を使用する為、Source Waveform.tdmsで指定した出力を行う際のピンの設定をDに変更し、source_start、sourceのOpcodeを使用します。
 
3createSourceWav.png



上記の設定で信号を出力するとSource Waveform.tdmsで指定した信号が繰り返し観測されます。
 
4result.png


 

LabVIEWでSource Waveform.tdmsで指定された信号をプログラム的に書き換える

Digital Pattern Editorにおいて上記の手順で作成したファイルが含まれているフォルダに下記の様にAttachmentsのNI-Digital SourceCapture Waveform Folder.zipの中身を配置し、NI-Digital SourceCapture Waveform.viを開きます、resource name, source channel list, capture channel listなどの設定をDigital Pattern Editorと同様に行い、実行をするとbroadcast waveform dataがSource Waveform.tdmsの代わりに出力されます。

 

5vis.png




上記の方法を使用する事で例えばパターンファイルの一部をSource Waveform.tdmsから出力するように変更し、その部分の信号をプログラム的に書き換えながら信号の出力を計測を行う事ができます。