高速デジタル信号出力と計測をDigital Pattern Editorで行う方法

更新しました Dec 9, 2021

環境

ハードウェア

  • PXIe-6570
  • PXIe-6571

半導体​デバイス​の​特性​評価​および​製造​テストでは高速デジタルI/​Oモジュール​が使用されます。ここでは32​チャンネル、-2〜​6 V​の​電圧​範囲、-2〜​7 V​の​PPMU​強制​電圧​範囲、​最大​200 Mb/​s​の​データ​レート、​最大​160 MHz​の​クロック​生成​レート​を保有するPXIe-6570、PXIe-6571について、Digital Pattern Editorによるデジタル信号の出力と計測を行う方法を確認します。

PXIe-657xのセットアップ

ここではPXIe-6570, SHC68-68-EPM(ケーブル), SCB68(端子台)を使用します。NI-Digital Pattern Driver をインストールし、NI Measurement and Automation Explorer(NI MAX)を開くとPXIe-6570が認識されている事を確認できます。
 
digi1.png


PXIe-6570にSHC68-68-EPM(ケーブル)を使用してSCB68(端子台)を取り付けた後、下記のようにDIO0とDIO6, DIO1とDIO7を結線します。
 
Connection.png

Digital Pattern Editorでデジタル信号の出力と測定を行う

ここでは下記のフォルダのCapture Waveform.digiprojを使用します。
C:\Users\Public\Documents\National Instruments\NI-Digital\Examples\C\Capture Waveform

まず、PinMap.pinmapを開き、このプロジェクトで使用するハードウェアを指定します。ハードウェアの指定は下記のPin MapのInstrumentsの部分から行う事ができ、NI MAX上での認識名と同じになるようにします。
 
digi2.png


Pin MapにおいてConnectionsを確認するとDitital Pattern Editor上でのPinの名前と実際のハードウェアのPinとの対応を確認・設定できます。ここではDIO0とDIO6, DIO1とDIO7が結線されているので、DUTPin1(DIO0,65pin)とDUTPin7(DIO6,59pin)、DUTPin2(DIO1,31pin)とDUTPin8(DIO7,25pin)が結線されています。
 
digi6.png

各Pinの設定はPattern.digpatで行います。下記のようにDUTPin1-8に対して信号の出力(0,1)や測定の設定を行います。Xの部分は使用していない状態となり、0,1で指定された信号が出力されるとともにそれぞれ結線されているDUTPin7,8のVで指定されている部分で計測が行われます。ここではDUTPin7の入力を計測しています。
信号の作成と実行.png
複数ビット(下記は2 bitsの例)のデジタル信号を計測する場合、下記のように設定します。
 
digi11.png

複数のDUTに対して同じ設定を使用し、同時に測定を行う場合、PinMapでSiteを増やし、ハードウェア上のChannelとの対応を作成します。ここではPXIe-6570のDIO6とDIO7の信号を別々に信号する事を目指します。これらの2つの信号をDUTPin8で計測する場合、下記のようにDUTPin8がSite0の時はDIO7, Site1の時はDIO6になるように設定します。DIO6とDIO7にはそれぞれDIO0及びDIO1から出力される信号が入力されているので、下記の設定で計測を行うと右図のような測定結果となります。
 
digi12.png