LabVIEW FPGA Module におけるPXIe-6593/PXIe-6594のPXI トリガラインのルーティング

更新しました Jan 30, 2026

環境

ハードウェア

  • PXIe-6593
  • PXIe-6594

ソフトウェア

  • LabVIEW FPGA Module
  • LabVIEW

ドライバ

  • FlexRIO

本記事ではPXIe‑6593 / PXIe‑6594 高速シリアルモジュールを使用してPXI(e) シャーシのバックプレーン上でトリガ信号を送信する方法について説明します。

 

想定する2つの構成

この機能は、主に以下の 2 つの構成で使用できます。

  1. タイミングモジュールからの外部トリガを受信する
  2. バックプレーンの DSTAR トリガを使用して他のモジュールと連携する

シナリオに応じて、NI‑FlexRIO ドライバに付属している Routing CLIP を使用します。

 

Routing CLIP とは

Routing CLIPはPXI Trigラインと FPGA 図表を接続するための大規模マルチプレクサです。Source I/Oノードおよび Destination I/Oノードを介して接続されます。

 

Routing CLIP の特徴

  • Source I/O:32 個
  • Destination I/O:32 個
  • PXI バックプレーン上の PXI_Trig ラインに信号を送出/受信可能
  • FPGA 側および Host 側の両方で設定が必要

信号を送る場合は Source I/O に書き込み、信号を受ける場合は Destination I/O から読み出します。

 

Host 側と FPGA 側の構成

Routing CLIP を使用するには、以下の両方の設定が必要です。

  • Host 側 : NI‑FlexRIO Route Signals VI を使用して信号経路を構成
  • FPGA 側 : FPGA I/O ノードから Routing Source / Destination を使用

DStarB / DStarC を使用する場合

PXIe‑6674T Timing & Synchronization Module を使用している場合、DStarB, DStarCのラインを用いて、Routing CLIP を使用せずにトリガやクロック信号をバックプレーン経由で送信できます。これらは FPGA I/O として直接使用可能です。

 

使用するサンプルプロジェクト

本記事では、以下のテンプレートを使用しています。

NI Example Finder
Hardware Input and Output > FlexRIO > Integrated IO > Getting Started > Getting Started FlexRIO Integrated IO.vi > High-speed Serial  >  PXIe-659X (KU0X0 - CLIP Template.

このサンプルには必要な以下の要素が事前に設定されています。

  • FPGA ターゲット
  • FPGA I/O ノード定義
  • Socketed CLIP 設定

最初は必ず提供されているサンプルから開始することを強く推奨します。

 

Routing CLIP を使用する際の重要な注意点

1) FPGA 側(送信側)

  • トリガパルスを生成し、Routing Source I/O に接続
  • ソース番号はどれを使っても構いません(例:Source1)

2) FPGA 側(受信側)

  • Routing Destination I/O を配置して信号を読み出す(例:Destination1)

この時点では どの PXI Trigラインに割り当てられているかは未確定 です。

3) Host 側でのルーティング設定
Host VI 側で NI‑FlexRIO Route Signals VI を使用します。
例:送信元: /PXI1Slot2/Source1, 受信先: /PXI1Slot3/Destination1

ドライバは次の処理を自動で行います。

  • 使用可能な PXI トリガラインを自動選択
  • 送信側の Routing CLIP を Source → PXI_Trig に設定
  • 受信側の Routing CLIP を PXI_Trig → Destination に設定

使用されるトリガラインは、他の設定状況に依存するため 固定されません。

 

特定の PXI_Trig ラインを指定する場合

特定の PXI Trigライン(例:PXI_Trig0)に出力したい場合は、

  • FPGA 側:通常通り Source I/O に接続
  • Host 側:Destination に PXI_TrigX を指定

例:
Source:/PXI1Slot2/Source1
Destination:PXI_Trig0

この設定により、指定したトリガラインに強制的に出力されます。

 

必要な環境

ハードウェア

  • PXIe‑6593 または PXIe‑6594
  • (任意)PXIe‑6674T Timing & Synchronization Module

ソフトウェア

前提知識

  • LabVIEW FPGA 基礎知識
  • DStarB / DStarC の設定方法理解

 

DStar ラインを FPGA I/O として追加する手順

  1. LabVIEW プロジェクトで FPGA Target を右クリック
  2. トリガー 00 KB.png
  3. New → FPGA I/O

  4. トリガー 01 KB.png
  5. PXI 項目から:
    - PXIe_DStarB
    - PXIe_DStarC(必要に応じて)
  6. 青い矢印で追加

  7. トリガー 02 KB.png
  8. OK をクリック

これで DStar ラインが FPGA I/O として使用可能になります。

 

Routing CLIP の設定手順まとめ

FPGA(送信側)

  • Routing → Source1 を FPGA I/O ノードとして配置
    FPGAルーティングソース.PNG

Host VI

  • NI‑FlexRIO Route Signals VI を配置
    ホスト ルートの signal.png
  • Source:送信モジュール + Source 番号
  • Destination:受信モジュール + Destination 番号
    または PXI_TrigX

FPGA(受信側)

  • Routing → Destination1 を FPGA I/O ノードとして配置
    FPGA配線先.PNG

 

Routing CLIP を使用して PXIe‑6593 から特定の PXI_Trig ラインへトリガ信号を送信する設定

FPGA 側の設定(送信側)

ターゲット配下にある FPGA VI のブロックダイアグラムを開き、Routing Source 用の FPGA I/O ノードを配置します。Routing Source I/O ノードは、以下のいずれかの方法で配置できます。

  • LabVIEW プロジェクトツリーの Routing CLIP 配下から Source I/O ノードをドラッグ&ドロップする
  • 関数パレットから FPGA I/O ノードを配置し、要素をRouting > Source1 に変更する
    FPGAルーティングソース.PNG

 

Host 側の設定

Host VI のブロックダイアグラムを開き、NI‑FlexRIO Route Signals VI を配置します。

  • Source には、信号を出力するモジュールのリソース名を指定します
  • Destination には、出力先としたい 特定の PXI_Trig ライン(例:PXI_Trig0)を指定します
    ホスト側ルート信号 VI trig0.PNG

Routing Source FPGA I/O ノードのデータ型について

Routing/Source FPGA I/O ノードの 入力および出力データ型は Boolean です。

  • TRUE :トリガ High
  • FALSE:トリガ Low

この Boolean 信号によって、PXIe‑6593/PXIe‑6594 からPXI_Trigラインへ出力されるトリガパルスの High / Low が制御されます。