データ準備プロシージャを作成し、内容を確認する
DIAdemを起動し、ScriptからSstemLink TDM > データ準備プロシージャを選択します。データ準備プロシージャを構成にて新規データ準備プロシージャを選択します。新規データ準備プロシージャの設定画面で名前、説明、作成者を入力し、OKを選択すると、新規のデータ準備プロシージャが作成されます。
データ準備プロシージャは識別子を置換、値を置換、単位を変換、統計、V&V、ファイルを変換の6段階から構成されおり、
こちらの記事で紹介されている内容の処理を行っています。各メニューはアイコンとタブが紐づけられており、アイコンがグレーアウトしている部分(下記の図の最初の5つのステップ)は未設定であるか機能を使用しない設定となっている為、機能が使用されません。下記のデータ準備プロシージャは作成直後の物なので「ファイルを変換」の機能以外は設定されておらず、処理も行われません。
「ファイルを変換」を確認すると、*.TDM形式でファイル保存を行う処理が設定されています。ファイルの保存先はSystemLinkでこのデータ準備プロシージャを使用するサービスを作成する際に指定します。
DIAdemでデータ準備プロシージャをテストする
データ準備プロシージャを保存し、DIAdem上で動作確認を行います。DIAdemでデータ準備プロシージャのテストを行った場合、識別子を置換からV&Vまでの処理を確認できます。このデータ準備プロシージャにはこれらの処理は設定されていないので、このデータ準備プロシージャをDIAdemでテストした場合、データがData Portalにロードされる挙動になります。
データ準備プロシージャのテスト
ファイルを選択する際は使用するデータプラグインを指定する必要があります。選択されたデータプラグインに対応したファイルが表示されます。ここでは下記のフォルダに保存されているサンプルデータ(*.xlsx, *.tdms)を使用します(AttachmentsのSampleDataFiles.zipにも含まれております)。
C:\Users\Public\Documents\National Instruments\Data Preprocessor\ExcelData
C:\Users\Public\Documents\National Instruments\Data Preprocessor\TdmsData
*.xlsxファイルを読み込む際はExcelTDM、*.tdmsファイルを読み込む際はNational Instruments TDM Streamingを使用します。このデータ準備プロシージャには処理内容は設定されていないので、下記の様にData Portalにデータがロードされます。Data Portalにてファイル名(ここではTR_M21_QT_7-7, TR_M17_QT_42-1)を選択するとファイルのプロパティを確認できます。
また、Data Portal上でチャンネルグループ(下記の図のQT_7-7_Lowerなど)やチャンネル(Temp_Aなど)を選択すると、チャンネルグループプロパティとチャンネルプロパティを確認できます。
データ準備プロシージャでデータを標準化する
ここではデータ準備プロシージャに処理を追加し、DIAdem上でテストした際に処理が実行される事をサンプルの*.dppファイルを使用して確認します。下記のフォルダのProcess_Example_Data_XLSX.dppを開きます(AttachmentsのSampleDataFiles.zipにも含まれております)。
C:\Users\Public\Documents\National Instruments\Data Preprocessor\Configuration
デフォルトの*.dppファイルとProcess_Example_Data_XLSX.dppで*.xlsxファイルを処理すると、Data Portalにロードされるデータは下記の様になります。
上記の図の左はデフォルトの*.dppファイル、右はProcess_Example_Data_XLSX.dppを使用した結果dす。ファイル、チャンネルグループ、チャンネルのプロパティをそれぞれ比較すると、例えばファイルプロパティの部分では元々個別のカスタムプロパティとなっているTest_ModuleやTest_Nameなどがツリー構造で管理されています。この部分の変換はProcess_Example_Data_XLSX.dppの
識別子を置換の項目で確認できます。
TDMS、ExcelTDMデータプラグインで読み込まれた元の識別子のプロパティはそれぞれ対応する標準識別子へと変換されます。標準識別子ではTest~Nameという記述により、Testの中のNameプロパティというようにツリー構造を作成しています。
Process_Example_Data_XLSX.dppの
値を置換を確認するとチャンネル名がTemp_AからTemperature_Aに置換される処理を確認できます。
チャンネルデータの単位の変更については*.dppファイルの
単位を変換にて処理内容を確認できます。ここでは温度の単位についてデフォルトとする単位とそれぞれの単位間の変換方法を定義します。
データ準備プロシージャの
統計ではロードしたデータから最大、最小、平均などの統計値を算出し、プロパティとして登録する事ができます。Process_Example_Data_XLSX.dppの場合、チャンネルプロパティのStatisticsとしてこの設定によって計算されたプロパティが確認できます。
V&VではVBScriptによる処理を追加する事ができます。Process_Example_Data_XLSX.dppではこの機能は使用していません。
データ準備プロシージャで処理した結果のファイルは
ファイルを変換で指定されたデータプラグインのデータ形式で出力されます。出力先フォルダはSystemLinkでインスタンスを作成時に指定します。
SystemLinkでデータ準備プロシージャを使用する
*.dppファイルをSystemLinkで設定し、使用する手順を確認します。SystemLinkにて
データ準備のアプリケーションを選択し、新規のData Preprocessorインスタンスを作成します。インスタンス名を設定後、このインスタンスで監視するフォルダと処理後のデータを出力するフォルダを
UNCパスで指定します。
データ準備に使用するプロシージャを選択ではProcess_Example_Data_XLSX.dppを選択します。
作成したインスタンスを開き、データプラグインの項目にてExcelTDMを有効にします。
インスタンスを開始し、監視対象のファイルに*.xlsxファイルを移動すると、データ準備プロシージャで設定した処理を行った後、結果のファイルが出力されます。