Real-Timeターゲットでリモートフロントパネルを構成する

更新しました Oct 9, 2023

環境

ハードウェア

  • CompactRIO Controller

ソフトウェア

  • LabVIEW Real-Time Module
  • LabVIEW Remote Panel Server

Real-Timeターゲットでリモートフロントパネルを監視したいと思います。ウェブブラウザを用いてターゲット上で実行されるアプリケーションのフロントパネルを見るには、どうすればよいですか?

このチュートリアルは、LabVIEW 8.x以降の環境を使用します。LabVIEW 7.1以前では、Additional Informationを参照してください。以下の手順に沿って進めることでReal-Time (RT)システムにおいて、リモートフロントパネルを利用したReal-Timeアプリケーションを構築することができます。

  1. LabVIEW RT 8.6以降では、リモートフロントパネルをホストするためにLabVIEW RTからRTターゲットへWebサーバを確実にインストールする必要があります。LabVIEW RT 2014では、このコンポーネントはLabVIEW RT用リモートパネルサーバと呼ばれています。この使用方法については、Measurement & Automation Explorer(MAX)のリモートシステムヘルプを参照してください。
  2. プロジェクトを開いて、プロジェクトにReal-Timeターゲットを追加します。
    1. プロジェクトエクスプローラで、.lvprojファイルを右クリックして新規>>ターゲットとデバイス...を選択します。


 
  1. ターゲットとデバイスを追加」ウィンドウからRTターゲットを選択するか、作成します。
  1. RTターゲットでウェブサーバを有効にします。
    1. プロジェクトでターゲットを右クリックして、プロパティを選択します。
    2. 左側の欄でウェブサーバカテゴリを選択します。
    3. ウェブアプリケーションサーバを構成を選択すると、構成画面が立ち上がります。システムウェブサーバ、アプリケーションウェブサーバの有効チェックボックスにチェックがあることを確認します。また、表示可能なVIおよびブラウザアクセスが正しい権限設定であることを確認します(*文字はすべてのVIもしくはIPアドレスにアクセスできることを示します)。





 
  1. OKをクリックします。
  2. プロジェクトでターゲットを右クリックして、デプロイを選択します。これはターゲットに設定をデプロイします。
  3. これらの設定は、ターゲットが次に起動するまで有効になりません。この時点でターゲットを再起動するか、後で行うことができます。
    メモ: LabVIEW 2010以降では、デフォルトのポートは8000番です。LabVIEW 2009以前では、デフォルトのポートは80番です。
  1. リモートフロントパネル用のHTMLファイルを生成します。
    1. VIを開いていない場合は、開きます。
    2. ツール>>ウェブパブリッシュツール...よりウェブパブリッシュツールを開きます。
    3. VI名ドロップダウンボックスで対象のVIを選択します。スナップショットモニタ表示モードがグレー表示になるはずです。これは、これらの表示モードがReal-Timeターゲットでサポートされていないためです。


 
  1. ウェブパブリッシュツールウィザードを進めて、所要の設定変更をおこないます。最後の画面で、HTMLファイルのファイル名を意味合いがあり、短い名前に変更することをお勧めします。
  2. ディスクに保存をクリックします。これで保存するローカルディレクトリにHTMLファイルを保存して、プロジェクト内のターゲットの下に追加します。
  1. Real-Timeアプリケーションをビルドします。
    1. ターゲットの下にあるビルド仕様を右クリックして、新規>>リアルタイムアプリケーションを選択します。
    2. 左側の欄でソースファイルカテゴリを選択します。
    3. 対象のVIを選択してスタートアップVI欄の隣にある右矢印ボタンをクリックします。
    4. 対象のHTMLファイルを選択して常に含む欄の隣にある右矢印ボタンをクリックします。


 
  1. 左側の欄で出力先カテゴリを選択します。
  2. 青色のプラスボタン(+)をクリックして新しい出力先を追加します。
  3. 出力先ラベルをwwwのような意味合いのある名前に変更します。
  4. 出力先パスをPharLapもしくはVxWorksターゲットではc:\ni-rt\system\wwwに変更します。Linux RTターゲットでは/var/local/natinst/labview/www変更します。これは、ターゲットのウェブサーバディレクトリに相当します。デバイスが動作しているオペレーティングシステムを見つけるには、Real-Time Controllers and Real-Time Operating System Compatibilityを参照してください。


 
  1. 左側の欄でソースファイル設定カテゴリを選択します。
  2. プロジェクトファイルリストからHTMLファイルを選択して、出力先ドロップダウンボックスで先ほど作成した出力先(例: www)に変更します。


 
  1. 他のビルド仕様を所要の設定に変更します。ビルドをクリックします。
  1. ビルドが終了したら、アプリケーションを右クリックしてスタートアップとして実行を選択します。これでスタートアップアプリケーションとして設定され、アプリケーションをターゲットにデプロイし、ターゲットの再起動のプロンプトが表示します。ターゲットを再起動するプロンプトが表示されたら、はいをクリックします。

    メモ: 再度アプリケーションを右クリックしてスタートアップとして実行を選択して、デプロイを選択し、ターゲットをマニュアルで再起動することで、個別にこれらのステップをおこなうことができます。



 
  1. ターゲットが再起動したら、アプリケーションが実行し、フロントパネルにアクセスできるようになるはずです。これを確認するには、ウェブブラウザを開いてhttp://xxx.xxx.xxx.xxx:yyyy/<ファイル名>にアクセスします。ここで、xxx.xxx.xxx.xxxはターゲットのIPアドレス、yyyyはステップ3でウェブサーバをホストするために割り当てたポート番号、<ファイル名>はウェブパブリッシュツールから生成されたHTMLファイル名です。
    例1(LabVIEW 2010以前): http://192.168.10.100:80/BoilerTest.html
    例2(LabVIEW 2011以降): http://192.168.10.100:8000/BoilerTest.html

Additional Information

  • LabVIEW 2011以降でホストされているリモートフロントパネルにはライセンスは不要です。デフォルトでは、どのRTターゲットにも無制限の接続があります。 LabVIEW 2011より前のバージョンのLabVIEWでは、 LabVIEW Real-Timeターゲット用リモートパネルライセンスは、RTターゲット用のマルチカウントリモートパネルライセンスの購入、有効化、および転送のプロセスを順を追って説明します。このタイプのシステムでは、Windows、Mac、またはLinuxシステムで実行されている実行可能ファイルを表示したい場合は、NI License Managerを介してリモートフロントパネルをアクティブにできますが、ライセンスを有効にする必要があります。 RTオペレーティングシステムReal-Timeモジュールには、デフォルトで1つのリモートフロントパネルライセンスが付属しています。このライセンスは、Real-TimeモジュールをインストールするとRTターゲットにインストールされます。
     
  • ターゲットのライセンスよりも多くのブラウザインスタンスを開いてリモートパネルに接続すると、「リモートパネル接続がライセンスの最大数を超えています」というメッセージが表示されます。  エラーが発生し、リモートパネルがロックされます。リモートパネルを再び許可するには、ブラウザのすべてのインスタンスを閉じてターゲットを再起動します。実行可能ファイルがターゲット上で実行されていることを確認します。リモートフロントパネルを使用してターゲットに再度接続できるようになります。必要以上のライセンス数を持つことで、この問題を回避することができます。
     
  • リモートフロントパネルでアプリケーションを監視するには、 RT ターゲット上でアプリケーションが事前に実行されている必要があります。もしアプリケーションを停止させた場合は、表示されているリモートフロントパネルは消失します。また、一度アプリケーションを停止させると、実行ファイルは RT ターゲットのメモリから削除されます。再度リモートフロントパネルを表示させるには、 RT ターゲットを再起動しアプリケーションを再度実行状態にする必要があります。

     
  • ウェブブラウザを使用しリモートフロントパネルで RT ターゲット上のアプリケーションを監視するには、監視するコンピュータに LabVIEW ランタイムエンジンがインストールされている必要があります。ランタイムエンジンを完全にインストールするオプションでは、リモートフロントパネルおよび LabVIEW アプリケーションが実行可能となりますが、ウェブブラウザのみに適用するオプションを使用すると、リモートフロントパネルのみを使用できるように設定することが可能です。
     
  • ビルド仕様の一部としてHTMLファイルを含めたくない場合は、手動でファイルをターゲットにFTP転送することもできます。これはほとんどのFTPクライアントを使用して実行できます。一般的な方法は、Windowsエクスプローラウィンドウを使用することです。
    1. [スタート]メニューを右クリックして開くまたはエクスプローラのどちらかを選択することで、Windowsエクスプローラのウィンドウを開きます。
    2. ftp://xxx.xxx.xxx.xxx/var/local/natinst/labview/www上のみPharLapかのVxWorksターゲットにftp://xxx.xxx.xxx.xxx/ni-rt/system/wwwに移動しますかLinux RTターゲット。ここで、 xxx.xxx.xxx.xxxはターゲットのIPアドレスです。
    3. HTMLファイルをクリックしてこのウィンドウにドラッグします。
 
  • リモートパネルからVIの制御を要求する場合は、ブラウザインスタンスを閉じる前に、VIの制御を確認して解除してください。制御を解除しないと、接続が開いたままになる場合があります。この動作により、実際に所有しているものよりもライセンス数が1つ少ないかのように見えます。この問題を解決するには、必ず制御を解除するかターゲットを再起動してすべての接続を解除してください。
 
  • LabVIEW Real-Time 7.1.x以前を使用する場合は、以下の手順を行います。
    1. ツール>>RTターゲットオプションを開きます。
    2. カテゴリリストでウェブサーバ>>設定をクリックします。
    3. Webサーバを有効にするには、Webサーバを有効にするチェックボックスをオンにします。
    4. ルートディレクトリテキストボックスに、Webサーバのルートディレクトリとして使用するディレクトリを入力します。 Webサーバのルートディレクトリは、Webサーバファイルシステムの最上位ディレクトリです。
    5. カテゴリリストでWebサーバ>>可視VIをクリックします。
    6. 表示するVIリストに追加するターゲット上のメモリ内のVIのファイル名を入力して、 追加ボタンをクリックします。
    7. OKボタンをクリックして、RTターゲットのプロパティダイアログボックスを閉じます。
    8. viを再ダウンロードしてください。