LabVIEW 8.0以降では、ターゲットマシン上で実行されている実行ファイルを、開発マシンからネットワーク経由でリモートデバッグすることができます。デバッグ可能な実行ファイルを作成して開発マシンからデバッグする手順は、下記のとおりです。
開発マシン側
- LabVIEWアプリケーションビルダで実行ファイルを作成する場合は、アプリケーションプロパティの上級カテゴリでデバッグを許可オプションをオンにします。
- デバッグを許可オプションは、ブロックダイアグラムを実行ファイルに組み込んで、その実行できます。
- 起動時にデバッガを待機オプションは、起動時に実行ファイルが実行されず、デバッガが接続するまで待機することを意味します。 このオプションは、開いたときに実行するプロパティを上書きし、個々のVIごとに設定できます。
- 実行ファイルをビルドします。
- 関連するすべてのファイルとともに実行可能ファイルをターゲットマシンに移動します(LabVIEW 2009では、アプリケーション名.iniおよびアプリケーション名.aliases)。
ターゲットマシン側
ターゲットマシンにファイアウォールがない場合は、手順2に進みます。
- ファイアウォール内でNI Service Locatorを例外にするため、ポート3580を開きます。
- ターゲットマシン上で実行ファイルを起動します。
- 起動時にデバッガを待機オプションをオンにした場合、実行可能ファイルは起動しますが実行されません。
開発マシン側
- プロジェクトエクスプローラのツールバーで、操作>>アプリケーションまたは共有ライブラリをデバッグ...に移動し、デバッガを起動します。
- マシン名またはIPアドレスを入力して、更新ボタンをクリックします。
- アプリケーションまたは共有ライブラリドロップダウンメニューには、選択したターゲット上の開いているすべてのデバッグ可能なアプリケーションが表示されます。
- 接続ボタンをクリックします。
- これにより、デバッガがターゲット上の実行ファイルに接続され、デバッガ内の最上位VIウィンドウが開きます。
- ブロックダイアグラムにアクセスするには、次の操作を行います。
- フロントパネルを右クリックすると、ブロックダイアグラムにアクセスできるリモートデバッグメニューが表示されます。
- ウィンドウ>>ブロックダイアグラムを表示を選択します。これにより、ハイライト実行、ブレークポイント、プローブなどのデバッグ用ツールが利用できるようになります。
デバッグセッションを終了するとデバッグは停止しますが、VIはターゲット上で実行されたままになります。
Additional Information
デバッグを許可オプションを有効にすると、LabVIEWのデフォルト構成ファイルを使用するか、独自のカスタム.iniファイル(
上級メニューの
カスタム構成ファイルを使用チェックボックス)を使用するかにかかわらず、アプリケーションに組み込まれた.ini(構成)ファイルに
DebugServerEnabled = TRUE
が自動的に追加されます。 プロジェクトでカスタム.iniファイルを使用する場合、LabVIEWは
DebugServerEnabled = TRUE
トークンを使用して、指定したファイルのコピーを作成します。
LabVIEW 8.0.xでビルドされたアプリケーションのデバッグを有効にするには、アプリケーションビルダのアプリケーションプロパティの上級カテゴリで、
デバッグを有効チェックボックスにチェックを入れるほかにDebugServerEnabled = TRUEを手動で作成したiniファイルに追加する必要がありました。
起動時にデバッガを待機オプションに相当するDebugServerWaitOnLaunch = TRUEトークンについても同様です。これは、LabVIEW 8.2以降では改善されています。
メモ: LabVIEWアプリケーションビルダを使用して実行ファイルを作成する方法については、
LabVIEWアプリケーションビルダでアプリケーションを配布するを参照してください。
ターゲットマシンにファイアウォールが使用されていると、デバッガが実行ファイルに接続できなくなる可能性があります。