Microsoft Visual Studio 2010以前へのMeasurement Studioアプリケーションのデプロイ方法

更新しました Oct 20, 2023

環境

ソフトウェア

  • Measurement Studio Standard
  • Measurement Studio Professional
  • Measurement Studio Enterprise

その他

Microsoft Visual Studio 2003/2005/2008/2010

Measurement Studioのコンポーネントを含んだ.NETアプリケーションを作成したものがあり、もう一つのマシンにこのアプリケーションをデプロイしたいです。実現するには、何が必要でしょうか?

Measurement Studioコンポーネントを含む.NETアプリケーションをターゲットマシンで適切に実行するには、ターゲットマシンにMeasurement Studioコンポーネントがインストールされている必要があります。

Microsoft Visual Studioが提供しているセットアップ/デプロイメントプロジェクトを使用することで、より簡単にディストリビューションを作成することが出来ます。セットアッププロジェクトを使用すれば配布用のアプリケーションインストーラの作成が出来ます。作成されたインストーラにはアプリケーションと依存ファイル、レジストリエントリのようなアプリケーション情報、インストール手順を含むWindowsインストーラ(.msi)ファイルが含まれます。

注: Visual Studio 2012以降のバージョンではセットアップ/デプロイメントプロジェクトが含まれていません。Visual Studio 2012以降のバージョンを使用している場合、配布するアプリケーションの作成手順が異なります。ナショナルインスツルメンツでは Visual Studio 2012以降でのインストーラ作成において、Measurement Studio Installer BuilderまたはWindows Installer XML(WiX)ツールをご活用いただくことを推奨しています。Measurement StudioアプリケーションをWiXツールでデプロイするには、Deploying Measurement Studio Applications with WiXをご参照ください。

Visual Studio 2003, 2005, 2008, 2010を使用して必要なMeasurement Studioコンポーネントを含むデプロイメントプロジェクトを作成するには以下の手順を実行します:
  1. 既存のVisual Studioのプロジェクトかサンプルプログラムを開きます。このプロジェクトを他のPCにデプロイします。
  2. ビルド » 構成マネージャに移動してプロジェクトのターゲットプラットフォームを確認します。
いくつかのNational Instrumentsライブラリはプラットフォーム固有で、アセンブリが32bitと64bitバージョンに分かれて存在します。デフォルトでは、Measurement Studioプロジェクトタイプは32bitのアセンブリを参照します。ターゲットプラットフォームをAnyCPUに設定し、アプリケーションを64bit OSにインストールすると、アプリケーションは64bitバージョンのアセンブリをロードしようとするため、32bitのみを参照した場合はランタイムエラーが発生します。これに対する解決策はターゲットプラットフォームをx86(32bit)に設定することです。これにより32bitアプリケーションは64bitオペレーションシステム上で正しく動作し、x86へターゲットを設定したことでアプリケーションが正しいアセンブリを探すことを保証します。

64bit にアプリケーションを作成したいのであれば、ターゲットプラットフォームをx64に設定してください。また、64bitバージョンアセンブリを指定するようにプロジェクトの参照を置き換える必要があります。プラットフォーム固有の64bitアセンブリはC:\Program Files\National Instruments\MeasurementStudioVS[Visual Studio version]\DotNET\Assemblies (64-bit)\Current に保存されています。尚、64bitマージモジュールがデプロイメントプロジェクトに含まれていることもまた確認する必要があります(ステップ7をご参照ください)。

注:一部のNational Instrumentsクラスライブラリは64bitをサポートしていません。これらをアセンブリを使用するにはプロジェクトのターゲットプラットフォームがx86である必要があります。ターゲットプラットフォームの詳細はMeasurement Studio ヘルプ:64bit がサポートするMeasurement Studio の.NET アセンブリをご参照ください。
  1. アプリケーションをビルドして実行し、エラーがないことを確認します。
  2. 既存のプロジェクトワークスペースにセットアッププロジェクトを追加します。 
    1. 新規プロジェクトの追加ダイアログボックスを開きます。
      • Visual Studio 2005/2008/2010 – ファイル » 追加 » 新規プロジェクトを選択します。
      • Visual Studio 2003 – ファイル » プロジェクトの追加 » 新規プロジェクトを選択します。
    2. 表示された新規プロジェクトの追加ダイアログボックスで、次の手順を実行します。
      • Visual Studio 2005/2008/2010 – 他のプロジェクトタイプ » セットアップ/デプロイメント » Visual Studio インストーラを選択します。
      • Visual Studio 2003 – セットアップ/デプロイメントプロジェクトを選択します。
    3. テンプレートペーンでセットアップウィザードを選択します。
    4. 名前フィールドにて、インストーラに名前を付けます。「Setup1がデフォルトの名前です。

 
  1. OKをクリックしてダイアログボックスを閉じ、セットアップウィザードを起動します。
  2. セットアップウィザードの最初のページで、次へをクリックします。
  3. Windows アプリケーションのセットアップを作成を選択して次へをクリックします。
  4. プロジェクト名のプライマリ出力を確認し、次へをクリックします。
  5. テキストファイル、要件ドキュメント、または.iniファイルなど、アプリケーションに必要なその他のファイルを追加できます。ファイルを追加する必要がない場合は、次へをクリックしてください。
  6. 完了をクリックします。
  1. セットアップウィザードを終了した後、インストーラのターゲットファイル構造体にプログラムファイルフォルダを追加します。これはターゲットマシンでエラー-2705 が発生するのを防ぎます。
    1. ファイルシステム(「セットアッププロジェクト名」)ウィンドウはセットアップウィザードを終えた後に自動的に起動します。自動的に起動しない場合、ファイルシステムエディタを以下のどちらかの方法で開きます。ファイルシステムエディタはターゲットコンピュータ上のフォルダ構造体を表すフォルダの標準セットを表示します。
      • ソリューションエクスプローラで「Setup1」プロジェクトをクリックし、ビュー»エディタ»ファイルシステムに移動します。
      • ソリューションエクスプローラの「プロジェクト名」からプライマリ出力をダブルクリックします。
    2. ターゲットコンピュータ上のファイルシステムノードを右クリックしAdd Special Folder » プログラムファイルフォルダを選択します。

 
  1. ソリューションエクスプローラーで検出された依存関係をチェックして、プロジェクト内のコンポーネントにすべてのマージモジュールが追加されたことを確認します。ほとんどの場合、マージモジュールはVisual Studioによって自動的に検出されます。ただし、場合によってはVisual Studio が依存関係を検出できない場合があります。使用しているNational Instrumentsライブラリとコンポーネントがマージモジュールを必要としているかMeasurement Studio .NET マージモジュールを参照して確認してください。セットアッププロジェクトから何かが欠落している場合、ソリューションエクスプローラの「Setup1」を右クリックして、追加»マージモジュールを選択し、求められているファイルを探してください。デフォルトでは、Measurement StudioはすべてのマージモジュールをC:\Program Files\Common Files\Merge Modulesディレクトリにインストールします。
    • ActiveXコントロールを使用している場合は、追加のマージモジュールが必要です。ActiveX グラフ、スライダ、またはその他のユーザインタフェースコントロールを使用している場合は、CWUI_OCX.msmを追加してください。3D グラフコントロールを使用している場合は、CW3DGRAPH_OCX.msm を追加してください。これにより、ActiveXコントロールに必要なすべての追加の依存関係が追加されます。
    • Windows 7にデプロイする場合は、MStudioUtils.msmを追加する必要があります。詳しい情報はWhy Did My Measurement Studio Distribution Not Fully Install In Windows 7? を参照してください。
  2. 「Setup1」プロジェクトを右クリックしてリビルドを選択します。これにより、すべての依存関係を含むインストーラが構築されます。
  3. 他のコンピュータにファイルをデプロイするために、Windowsエクスプローラを開き、プロジェクトのディレクトリに移動し、ビルドしたインストーラを見つけてください。Windows 7でのデフォルトのパスはC:\Users\[User Name]\Documents\Visual Studio\Projects\[Solution Folder Name]\Setup1\[Project Configuration]\Setup1.msi になります。ここで、[Project Configuration]はDebugもしくはReleaseです。
  4. Setup1.msi、Setup.exe、およびその他のすべてのファイルとサブディレクトリをターゲットコンピュータのディレクトリにコピーします。
  5. ターゲットコンピュータで、インストーラを実行するためにSetup.exeをダブルクリックします。
注:インストーラを実行するには、ターゲットコンピュータに対するインストール権限が必要です。


注:NI-DAQmxやNI-VISA、NI-488.2のようにアプリケーションがNational Instrumentsハードウェドライバを使用している場合は、ドライバ自体もターゲットマシンにインストールする必要があります。完全なドライバをインストールしたくない場合、一部のドライバにはランタイムエンジンのインストーラがあります。たとえば、NI-DAQmxダウンロードページからランタイムエンジンをダウンロードできます。開発マシンでインストールされたバージョンに合うバージョンを探し、インストールしてください。

Measurement Studio アプリケーションのデプロイのより詳しい情報は、Measurement StudioヘルプDeploying Measurement Studio Applicationsのヘルプトピックを参照してください。Measurement Studioのヘルプには、Visual Studio内からMeasurement Studioの統合メニュー項目を介してアクセスできます。