回路で使用されているコンポーネントにSPICEモデルのみが含まれている場合にのみ、Multisim回路図をSPICEモデルに変換できます。ポテンショメータ、デジタルまたはインタラクティブコンポーネントなどの部品を使用する場合は、プログラムコードやSPICE以外のパラメータが裏にあり、これらのコンポーネントでSPICEモデルを作成することはできません。下記は水晶振動子の等価回路であり、この回路を例としてSPICEモデルに変換します。
- 上図に示すように回路を作成して、Transfer>>Export netlistを選択します。
- ファイル名を入力し、それをfilename.CIRファイルとして保存します。
- CIRファイルを開くには、任意のテキストエディタ(メモ帳など)を使用します。
- *で始まる行はコメントです。必要に応じてコメントを削除または追加します。
- SPICEモデルの最初の行は.SUBCKTステートメントです。これにはモデル名と入力ピンまたは出力ピンのリストを含める必要があります。例として、SPICEモデルの最初の行を宣言する方法は次のとおりです。
.SUBCKT crystal CR1 CR2
メモ: CR1とCR2は、回路図でのノード名です。
- SPICEモデルを終了するには、最後の行に.ENDSステートメントを入力するだけです。上記の回路の完全なモデルを以下に示します。
.SUBCKT crystal CR1 CR2
1L1 3 CR2 0.001
cC2 CR1 CR2 6.8e-005
cC1 4 3 6.8e-005
rR1 CR1 4 3740
.ENDS
- Multisimでコンポーネントを作成するには、Component Wizardを使用します。この手順に慣れていない場合は、Creating a Custom Component in NI Multisimを参照してください。SPICEモデルステップにたどり着いたら、上記のテキストをコピーしてModel data領域に貼り付けます。
Additional Information
SPICEモデルは.SUBCKTステートメントで始まり、.ENDSステートメントで終わります。回路を完成させてSPICEモデルを完成させるには、これをSPICEネットリストに追加する必要があります。