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線形スケール
勾配とY切片は新しい値を定義します。ここで、勾配はボルトからスケーリングされた単位に変換され、Y切片はスケーリングされた単位のオフセットを調整します。
たとえば、NI 9237はmVで電圧入力を読み取ります(下図のようにデフォルトのプリスケール単位はボルトです)。ミリボルト設定はありません。したがって、読み取り時に注意が必要です。
勾配は、トランスデューサの最大値をトランスデューサの定格出力(RO: Rated Output)で除算することで決まります。たとえば、2 mV/V ROの100 lb張力/圧縮ロードセル、5 lbsのオフセット、圧縮が負の値となる場合は以下のようになります。
勾配 = 100 lbs /0.002 (V/V) = 50000 lbs/(V/V)
よって、この場合の方程式は以下のようになります。
y = -50000 * X + 5
Xの測定値に対する最大値および最小値は±002 V/Vであるため、新しい信号入力範囲は次のとおりです。
最大 = 50000 lbs/(V/V)×0.002 (V/V) + 5 lbs = 105 lbs
最小 = 50000 lbs/(V/V)×-0.002 (V/V) + 5 lbs = -95 lbs
切片を使用する場合、下図で赤色囲まれた信号入力範囲が対称的でなくなることに注意する必要があります。また、下図の青色で示すようにカスタムスケールが適用されており、新しいスケール後の単位が正しく表示されていることを確認します。
メモ: 線形スケールは、負の勾配の使用を可能にする唯一のスケーリングオプションです。
範囲の割り当て
このスケールは、プリスケール値を対応するスケール後の値に直接割り当てるのに便利です。最大値と最小値のプリスケール値は、±ボルト単位のトランスデューサ定格出力(RO)です。たとえば、2 mV/V ROの100 lb張力/圧縮ロードセルの場合の設定は、以下のとおりです。
メモ: この場合も、青色で示すように設定したカスタムスケールが選択されていることで、DAQmxタスクで期待どおりに新しい単位が表示されます。
表スケール
表スケールは、スケール値を直接割り当てることにより、範囲の割り当てスケールと同様に使用できます。ただし、トランスデューサに付属の校正証明書から校正値を入力するために使用することもできます。
たとえば、ロードセルの校正証明書には、負荷が-100 lbs、mV/Vが-1.95、100 lbsおよび1.98 mV/Vと記載されているとします。
追加...を選択し、プリスケール値に-0.00195、スケール後の値に-100を入力します。次の値のセットとして、プリスケール値に.00198、スケール後の値に100を入力します。
メモ: 青色で示すように設定したカスタムスケールが選択されていることで、DAQmxタスクで期待どおりに新しい単位が表示されます。